2025年第3四半期決算報告:エアアジア X、タイ・エアアジア X、およびキャピタル A 航空事業
マレーシアにあるエアアジアの本社、RedQ
SEPANG, 28 November 2025 - エアアジア X、タイ・エアアジア X、およびキャピタル Aの航空事業は、2025年第3四半期(2025年7月1日~9月30日)における決算報告(未監査)を発表しました。概要は以下の通りです。
■エアアジア X
エアアジア X(AirAsia X Berhad)の第3四半期の売上高は8億3,500万リンギットとなり、前年同期の7億9,500万リンギットをわずかに上回りました。これは、より健全な運賃環境および付帯収入の増加によるものです。搭乗率は前年の84%からやや低下したものの、今期も82%と高水準を維持しました。
ネットワーク最適化の一環である、ワイドボディ機の長距離路線への投入を優先する戦略のもと、エアアジア Xはバンコク、香港、アムリトサル、パース線などの一部の短・中距離路線を、コスト効率の高いナローボディ機を運航する姉妹航空会社へ移管しました。この再編により、旅客数は5%減少したものの、有効座席キロ(ASK:総座席数×輸送距離)は前年同期比9%増加しました。有償旅客キロ(RPK:Revenue Passenger Kilometers、各区間の旅客数×各区間距離の合計)は、中国および日本における主要路線の高い搭乗率に支えられ、前年同期比7%増の45億7,000万キロとなりました。
2025年第3四半期の営業利益(Net Operating Profit/NOP)は、燃油費の低下および自国通貨の上昇を背景に、前年同期の300万リンギットから1,200万リンギットへと増加しました。税引後利益(Profit after tax)は2,780万リンギットとなり、為替差益の恩恵を受けた前年同期の1億2,160万リンギットを下回りました。
2025年9月30日時点におけるエアアジア Xの保有機材はエアバスA330型機19機で、そのうち18機が稼働中です。
■タイ・エアアジア X
関連会社のタイ・エアアジア X(AirAsia X Thailand)の第3四半期の売上高は、季節要因や観光需要の低下などが背景となり、前年同期比22%減の2億3,540万リンギットとなりました。旅客数は前年同期比7%減の319,129人となりましたが、座席供給数は429,502席で維持されました。当四半期の搭乗率は74%となりました。タイ・エアアジア Xは1億2,840万リンギットの当期純損失を計上しましたが、第4四半期における新規路線の開設や年末の繁忙期需要により、業績の回復が見込まれています。
2025年9月30日時点のタイ・エアアジア Xの保有機材はエアバスA330型機9機(全機稼働)となります。
オリジナル英文リリース:https://newsroom.airasia.com/news/airasia-x-third-quarter-2025-financial-results
■キャピタル Aの航空事業
キャピタル A(Capital A Berhad)の航空事業※の売上高は、タイ市場における需要低迷を主因として、前年度比2%減の44億5,000万リンギットとなりました。EBITDA(金利・税金・償却費控除前利益)は、整備コストの平常化、燃料費の低下、ならびに継続的なコスト最適化の取り組みに支えられ、前年同期比76%増の10億2,000万リンギットへと大きく伸長し、利益率は23%を確保しました。同四半期の営業利益(NOP)は2億6,400万リンギットとなり、前年同期(2024年第3四半期)の4,200万リンギットの損失から黒字転換を果たしました。特にインドネシアおよびカンボジアの黒字化が今期の業績改善に寄与しています。提供座席数は前年同期比7%増となり、搭乗率は83%と安定して推移しました。
※AirAsia Aviation Group:エアアジア・マレーシア、タイ・エアアジア、エアアジア・インドネシア、エアアジア・フィリピン、エアアジア・カンボジア
当四半期における保有機材数は225機で、そのうち208機が稼働中です。