エアアジア、航空業界のサステナビリティを促進するエアバスとの広範なパートナーシップを発表
DENPASAR, 19 SEPTEMBER 2024 - エアアジアは、ASEAN地域での炭素排出量削減に向けた航空におけるサステナビリティ・イニシアチブを推進するため、欧州の航空機メーカーであるエアバスとの長期的なパートナーシップを結んだことを発表しました。
エアアジアとエアバスは、それぞれのサステナビリティ部門間で覚書(MoU)を締結し、東南アジアにおける代替原料と技術を用いた持続可能な航空燃料(SAF)の分散型生産を模索するための協力体制を確立しました。この研究ベースのパートナーシップは、SAF供給を拡大するための有望なプロジェクトを見出すことを目的としています。さらに、それらのプロジェクトの商業展開を支援する機会も探ります。
また、覚書は、エアアジアの業界をリードする燃料効率プログラムと、航空、宇宙、および関連サービスの分野で世界的なリーダーであるエアバスの役割を活用し、二酸化炭素排出量を削減するための先進的な航空交通管理(ATM)改善策を共同で調査する条件も定められました。両組織は、単一欧州空域ATM研究(SESAR)プロジェクト*の一環として開発された適用可能なソリューションを特定し、ASEAN地域の空域への適用可能性を検討します。
キャピタル A のチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるヤップ・ムン・チン(Yap Mun Ching)は、次のように述べています。「エアアジアは、代替原料と技術を用いて開発されたSAFの生産性および、エアバスのイノベーションチームが支援する航空交通管理(ATM)イニシアチブを検証する上で、ASEANにおけるエアバスの主要パートナーとなります。エアバスの技術的専門知識に加え、エアアジアはASEANの5つの国を拠点とする地域航空会社としての運用経験を生かすことができます。このパートナーシップは、さまざまなレベルで共同プロジェクトを構築するための基盤を確立し、航空業界の環境パフォーマンスの向上に向けて広範なニーズに対応できるようになります。」
今年6月には、エアアジアはコロナ禍以来初となる新型エアバスA321neo型機を受領しました。エアアジアは今年第4四半期にマレーシアおよびタイにて運航を開始するため さらに5機を受領予定です。今後、エアアジアに納入される全てのエアバス機は、5%のSAFを含む燃料ブレンドを使用して納入されます。
エアバスのジュリー・キッチャー(Julie Kitcher)チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「エアバスは、世界中で航空業界の脱炭素化に貢献しています。これは、あらゆる地域で利用可能な全てのソリューションを検討し、顧客と協力して最先端技術の研究をしていることを意味します。エアアジアはASEAN地域での主要パートナーです。運用効率の向上、特に航空交通管理やSAFの生産と流通の拡大に向けた取り組みを共に進めることを楽しみにしています」と述べました。
エアアジアは現在、グループ内における機材増強と更新のニーズに応えるため、361機のエアバスA321型機を発注しています。2035年までの航空機のアップグレードにより、エアアジアの二酸化炭素排出量は2019年の基準値と比較して最大10%の削減が期待されます。運用効率とSAF(持続可能な航空燃料)の導入により、さらに15%の二酸化炭素排出量削減が見込まれます。エアアジア・グループは2050年までにネットゼロを達成する計画です。
2023年、エアアジアは、ナローボディ機で運航される地域路線にて20以上の運用効率化対策を実施し、130,000トンのCO2排出量を削減しました。これは、200万本以上の木を植樹した場合に相当する効果**に匹敵します。これらの対策により、燃料費の削減額は4,000万米ドルに達し、シャドウ炭素コスト(潜在的な炭素コスト)の削減額は388,000米ドルを超えました。
*SESARは、欧州単一空域イニシアチブの技術的な柱であり、欧州の航空交通管理(ATM)インフラストラクチャーと手順を近代化して、安全性、コスト効率、環境パフォーマンスを向上させることを目的としています。2004年に開始され、SESARの野心的な目標の開発段階に20億ユーロ以上が投じられています。
**アメリカ合衆国環境保護庁、『温室効果ガスの等価計算機 - 計算と参照:10年間育成された都市の樹木の苗木の数』より